夫婦と娘さんの3人で暮らすSさん一家。娘さんが一人でも住み継げる家を今のうちにつくろうと、雄物川の花火が楽しめる親しんだ土地で建替えを決意した。奥様が引かれたのは村岡組デザインが提案する「健康住宅」のキーワード。何度も大病をした経験から、食事の素材にこだわりがあり、それが住まいにも求められるのは必然のことだった。安心素材でつくること、炎を楽しむ薪ストーブがあること、雄物川の花火や自慢のローズガーデンが楽しめること。そんな要望を受け、堤防側に庭のスペースを取った新居づくりが始まった。インテリアデザインを担当したのは村岡組デザインの柴田さん。車椅子でも不便のない動線や、仕舞うものに合わせた収納幅まで、女性が得意とする細やかな計画でSさん夫妻の要望に応えていった。「インテリアなどもすべておまかせでした。でも手持ちの家具がどれもぴったりで。この家のために買ったものは一つもないです」と奥さん。お嫁入りのときにはすでにあったという34年モノのダイニングチェアも、落ち着きのある色味の無垢材の空間にしっくりと馴染んでいる。
リビングに土間を設け、玄関ホールとつなげた薪ストーブの設置案も村岡組デザインのアイディアだ。薪の出し入れは木くずなどで汚れやすく、床面の不燃施工も必須なため、薪の出し入れや掃除が簡単な土間とすることを提案。玄関ホールから続いた広い小上がりとなり、住人にも来客にも勝手が良い。また、車椅子を使うことになればスロープが設置できる面積上の備えもしてある。屋外収納にアクセスしやすい勝手口は庭のレンガの加工や小屋作りなど、造作が得意なご主人のための聖域。キッチンの裏側にある天井までの棚が両面に並んだパントリーは、味噌や酵素ジュースを手作りしている奥さんの聖域だ。それぞれのこだわりと合わせて特筆したいのは、堤防側に設けられた広いウッドデッキ。長さ約16mにも及ぶ木製デッキは和室やリビング、パントリーや主寝室など各室からの第二の動線となるほか、雄物川の花火大会では特等席となり、これから勤しむ庭作業の休憩スペースとなる。生活者の目線で使い勝手がデザインされた新居で、夫婦の庭造りのセカンドシーズンが始まる。
敷地面積 368.17㎡(111.37坪)
延床面積 163.68㎡(49.51坪)
1階面積 131.80㎡(39.86坪)
2階面積 31.88㎡(9.64坪)