ヤマボウシや雑木が風にそよぐ姿に、そこが住宅地であることを忘れる清涼感のある一角。庭との一体感が印象的なこの住まいは、大建の無垢材リノベーションによって住宅寿命の第2ステージを迎えた築25年の中古住宅だ。住宅診断の第三者機関によって建物の構造的な弱点を把握。一度骨組みまであらわにして不具合箇所を確認し、徹底した改善補修を施して中古住宅の不安を取り除いた。大建では新築・改修工事に伴う外構工事や庭づくりも一貫して自社施工が基本。この住まいも「里山の原風景」を家庭に取り入れる「里庭」の考え方をテーマとし、作りすぎない自然な美しさが自社施工で表現されている。その庭へ向け、リビングに添わせたL字型のウッドデッキが新設された。この中間領域が住空間と庭に密な関わりをつくると同時に、リビングに広がりを持たせている。デッキにかかる深い軒は、夏の日射調整のために欠かせない。そして、それは同時に小雨の日でも外時間を楽しめるアウトドアリビングとしての有用性も加えている。
改修工事では、木にこだわる大建の目利きによって、風合いを楽しめる既存の柱や欄間は部分的に残したまま生かされている。冷たさを感じる合板床は、無垢の床材に変更され、木材の断熱性によって底冷えしない暖かな住まいに生まれ変わった。カビ臭が残っていた収納部分も既存部材を取り除き、防虫効果の高い桐材に取り替えて、見た目と同時に機能性も高められている。プランニングでは、人が身を置くうえで安心感を得られる丁度いい納まりを意識。庭に開かれたリビングや、コーナーソファのあるダイニング空間など、居心地のいいカフェのような空間に仕上がった。無垢材リノベーションによって、里庭とともに第二のステージを迎えた住まいは、これまでの歴史にまた新たな時間を重ねていく。
敷地面積 335.65㎡(約101.53坪)
延床面積 141.87㎡(約42.91坪)
1階面積 86.12㎡(約26.05坪)
2階面積 55.75㎡(約16.86坪)